【AR】経営者ら小中学生に授業 未来スクール
子どもたちに地元にある仕事を知ってもらおうと、初の職業体験イベント「未来スクール2014」(県専修学校各種学校協会主催)が9日、和歌山市の伏虎中学校で開かれ、小中学生ら約180人が参加。製造、介護、美容など、さまざまな職種の経営者らによる24の教室があり、子どもたちは興味のある教室に参加して地域の会社や働くことについて学んだ。
高校卒業後、多くの若者が和歌山から県外に流出していく現状を変えたいと、地域の企業や事業所が連携して準備を進めてきた。
各教室では、講師が自分の仕事についてフリップや動画を使って分かりやすく受講者に解説。その仕事を選んだ理由や、日々のやりがい、将来の夢なども熱く伝えた。
マネキンの製造販売などを行う「ヤマトクリエーション和歌山」の古川義高さん(36)は、「和歌山を楽しい場所にしたい」と夢を語り、会社ではUSJのアトラクションの恐竜や、廃材を活用した世界初のバイオマスマネキンを作っていることなどを紹介。自社製品の梅干しの種を使ったプラモデルを子どもたちに造ってもらい、楽しく仕事を紹介した。
参加した松江小の谷口陽生君(5年)と弟の碧生君(3年)は「梅干しの種からプラモデルってすごい」「本物の人そっくりのマネキンにびっくりした。和歌山で働きたいと思った」と話した。
古川さんは「和歌山に興味のある子が多かったので、質問も積極的だった。私たちも授業を通して、和歌山の魅力をあらためて教えてもらった」と授業の感想を語った。
今回、一日校長として企画を引っ張ってきた山本理恵さん(IBW美容専門学校副校長)は、「自分で将来のことを考えて、自発的に申し込んでくれた子どもたちが多かったのがうれしかった。先生方も授業の練習成果を発揮され、地域に必要なことだとあらためて感じた。今後も毎年開いていけるような仕組みを作っていきたい」と話していた。