師走の総選挙へ 県内各党も準備加速
安倍晋三首相は18日、消費税率10%への再引き上げを平成29年4月に延期し、国民に信を問うため21日に衆院を解散する考えを表明した。12月2日公示、14日投開票の日程で行われる衆院選に向けて、県内3小選挙区の動きも活発化している。現時点で1、2区は現職・新人の三つどもえの戦い、3区は現新の一騎打ちとなる公算が大きい。
1区 前回300票差の激戦を演じた民主党現職の岸本周平氏(58)=2期=と自民党現職の門博文氏(49)=1期、比例近畿=に加え、共産党県委員会常任委員で新人の国重秀明氏(54)が立候補を予定している。
民主党県連は2、3区に候補者を擁立しない見込みで、岸本氏の3選に全力を挙げる。党本部や連合和歌山と歩調を合わせるための事務的な作業を進めている。門氏は15日に県に戻った際、周辺の実務者を集めて選挙に向けて結束を呼び掛けた。厳しい選挙戦になると気を引き締め直している。
2区 自民党現職の石田真敏氏(62)=5期=、維新の党現職の阪口直人氏(51)=2期、比例近畿=、共産党県委員で新人の富岡清彦氏(65)の3人が立候補を予定する。石田氏は衆院解散後にミニ集会やあいさつ回りを進める。維新は1、3区への候補擁立は党本部の方針決定待ちとしている。
昨年の区割り変更により、以前は3区だった有田市が2区に編入されている。
3区 自民党総務会長で現職の二階俊博氏(75)=10期=、共産党県書記長で新人の原矢寸久氏(63)が出馬を予定。二階氏はこまめに地元に帰っており、強固な地盤を背景に、11期目を目指して臨戦態勢に入っている。
比例区 公明党県本部は従来通り、県内小選挙区には候補者を擁立せず、県内に地盤を持つ比例近畿ブロックの現職・浮島智子氏(51)=1期=の再選を目指す。小選挙区は自民候補の推薦願が出されれば積極的に推薦を検討するとしている。