新議員ら翌朝から街頭へ 衆院選

 第47回衆院選から一夜明けた15日、戦いを終えた新議員らは早朝から街頭に立ち、有権者に感謝を伝えるとともに、記者会見で今後の意気込みなどを語った。県内比例区の開票結果は、自民・公明両党が得票率を伸ばす中、維新、民主両党も一定の存在感を示した。

 和歌山1区で3選を決めた民主の岸本周平さん(58)は15日朝、選挙戦について「こんな厳しい選挙は初めて。何とか最後に追い付いた。2年前は与党だったので、プレッシャーが全然違った」と振り返った。
 3期目に向けては「大企業、大都市優先のアベノミクスに対して、地方や中小企業、市民の生活を守るというビジョンを民主党として打ち立てるとともに、国会論戦でもそれを示していけるようにすることが最大の課題だ」と語った。
 この日、岸本さんは午前6時から南海和歌山市駅前、続いてJR和歌山駅前に立ち、通勤する市民らに頭を下げた。岸本さんを見つけると笑顔で駆け寄る人や、朝食を差し入れる人も見られた。
 1区は、比例復活で2度目の当選を果たした自民の門博文さん(49)、共産の国重秀明さん(54)も、朝から街頭に立ってあいさつした。

市民とふれあう岸本さん(JR和歌山駅前)

市民とふれあう岸本さん(JR和歌山駅前)

 2区で6選を果たした自民の石田真敏さん(62)は15日、あいさつ回りで各地に足を運んだ。夕方には海南市内の事務所で報道陣の取材に応じた。
 この日、2区の各役所などを回り、支援を受けた首長や議員らにお礼のあいさつ。当選が決まってからは、知り合いなどから祝福のメールが届いたという。
 石田氏は当選について「ありがたい。ほっとした」と安堵(あんど)の表情。「地方創生、防災対策、インフラ整備を進めていく。これらをやることが景気対策になる」とし、「将来、人口や環境などは変化する。議論を深め、日本や地域に元気を取り戻すため一生懸命やりたい」と抱負を述べた。

抱負を述べる石田さん(海南市)

抱負を述べる石田さん(海南市)

 第47回衆院選の県内比例代表の開票結果は、自民党が13万4765票(得票率32・89%)の最多得票となり、得票率は前回より4・65増えた。
 前回、自民に肉薄した維新の党は8万8870票(21・69%)を獲得。県内2位をキープしたが、自民と約4万6000票、得票率で10以上の差が開いた。
 公明党は7万2982票(17・81%)で3位。自民と合わせて5割超を獲得した。民主党は5万172票(12・24%)で4位。ともに順位は前回と同じだが、得票率はともに伸ばした。
 共産党は4万5569票(11・12%)で前回より4・11増加。社民党は4784票(1・17%)だった。