8カ国の行政官が海南へ 防災対策学ぶ

 海南市の塩津小学校(坂中毅校長)に19日、独立行政法人国際協力機構(JICA)の「災害に強いまちづくり戦略」事業の一環として8カ国から集まった行政官14人が訪れ、同校区の防災対策や訓練などの日頃の取り組みを学んだ。

 JICAは本年度、ブラジルやミャンマー、ネパール、タイといった災害頻発国で防災計画に携わる行政官を日本に招き、日本での防災対策などを知ってもらい、各国のまちづくりに生かしてもらおうと同事業を実施。ことし1月12日から3月7日の日程で日本各地を回る研修コースが組まれ、県では今月18と19日の2日間、海南市で研修を行った。

 同校では、塩津地区(脇所武夫区長)防災会の東海義弘会長が、地域の防災対策について講義。東海会長は塩津地区の特徴を話した後、日頃から行っている防災会の訓練を説明した。避難訓練について、同校と連携して体育館を避難所として運営することや、安否確認をするための名簿を作成することなどの取り組みを話した。

 また、地区内50カ所に設置した海抜掲示板や、地区内の避難通路などを記したマップ作成といった活動を紹介し、行政官らは熱心にメモをとっていた。

 18日は市役所を訪れ、市役所本庁舎の高台移転や、黒江地区にある避難タワー「黒江防災コミュニティセンター」の運営など、行政の取り組みについて講義を受けた。

東海会長㊨の説明を聞く行政官ら

東海会長㊨の説明を聞く行政官ら