ドローンで情報収集も 29日津波対応訓練

 県は29日、本年度の「津波災害対応実践訓練」を白浜町など主に紀南地方で行う。陸・海・空の自衛隊、紀南沿岸の全市町など60機関約2800人(住民約2000人含む)が参加し、今回初めて小型無人飛行機(ドローン)を使った土砂災害の情報収集訓練も行う。

 平成24年度に従来の防災総合訓練を全面的に見直し、ことしで4回目となる実践型訓練。県庁南別館に県災害対策本部を設置する。

 ドローンを使った訓練は紀伊半島大水害(23年)で土砂災害が発生した田辺市熊野地内で実施。崩壊箇所の上空を飛行して被害状況を撮影し、画像をメールで本庁(河川課)へ伝達。画像を解析し、対策方法立案などのための平面図を作る。

 自衛隊は、空自串本分屯基地へのヘリ離発着訓練、海自の哨戒ヘリによる被災状況情報伝達訓練、陸自による橋の復旧訓練、水陸両用車による沿岸の情報収集訓練、ヘリによる物資輸送訓練を行う。

 その他、田辺市以南の消防、警察、自衛隊などが連携した倒壊家屋などからの救助訓練▽拡張整備された「田辺スポーツパーク」(県広域防災拠点)などでの物資輸送訓練▽海上保安庁の大型巡視船「とさ」による串本での洋上救護所の開設訓練――などを予定している。