吉宗将軍就任300年 市が記念事業展開へ

 和歌山市の尾花正啓市長は17日、年内最後の定例記者会見を開き、ことし一年の市政運営を振り返り、来年の抱負を語った。来年は紀州が生んだ徳川吉宗の将軍就任(享保元年=1716)から300年を迎えることから、吉宗の功績などを発信する記念事業を展開することを発表した。

 尾花市長はことし一年について、市長就任後初めて行った当初予算での積極的な編成、5月の南海市駅前再開発計画の発表などにふれ、高島屋撤退以降の市駅に明るい兆しが見えたことを強調した。

 44年ぶりの県開催となった紀の国わかやま国体・大会については、「市民全体で盛り上がった素晴らしい大会だった。選手はもちろん、市民も心を一つにできた」と振り返った。

 その他、都市計画道路網の整備や京奈和自動車道、第二阪和国道の一部区間が開通したことを挙げ、「産業面でのチャンスも増え、いろんな面で飛躍できた一年だった」と感想を述べた。

 来年の抱負は一文字で「動」と示し、「人口減少に打ち勝つ新しい年。ことし一年でいろんな準備をしてきたので、来年はそれを形にして動きが見える年にしたい」と語った。

 市観光キャラクターの吉宗くんが、紀の国わかやま国体・大会のマスコット「きいちゃん」に押されてか、人気が今ひとつであることについては、「少し露出が少なかったと思う。来年は300周年なので、バンバン露出していくように頑張っていく」と述べた。

 吉宗PRイベントについては、吉本興業の県住みます芸人「わんだーらんど」とコラボレーションした企画を予定している。

吉宗くんとタッグで来年の発展に決意を見せる尾花市長

吉宗くんとタッグで来年の発展に決意を見せる尾花市長