大根食べて無病息災 紀三井寺しまい観音
向こう一年の無病息災などを祈る「しまい観音厄除開運大根炊き」が18日、和歌山市の紀三井寺(前田孝道貫主)で行われ、参拝者らは同寺観音講らが振る舞う熱々の大根炊きを味わった。
毎月18日は観世音菩薩の縁日。大根炊きはその年の最後に合わせて行っているもので、15回目を迎えた。16日にコンブやカツオでだしをとって準備し、17日には、厄除けや悪病退散の願いを込めて大根に経を唱えた後、炊き上げられた。大根は地元の名産「布引大根」250本を使い、約900人分が振る舞われた。
この日の朝は吐く息が真っ白になる冷え込みに。分厚く切られ、味が染み込んだ大根は湯気が立ち上る大鍋から小分けされ、参拝者はその場で食べたり持ち帰ったりしていた。
海南市日方の中道ちあきさん(55)は「すごく軟らかくておいしい。これを食べたので来年も無病息災で過ごしたい」と笑顔を見せ、前田泰道副住職は「厄を払い、すがすがしい次の一年を過ごしてほしい」と話していた。