ものづくり経営改善スクール開講記念講演

県内企業の生産効率向上を目指して7月から始まるインストラクター養成講座「和歌山ものづくり経営改善スクール」の第1期開講を前に13日、和歌山市手平の和歌山ビッグ愛で、開講記念講演会が開かれ、先行してインストラクター派遣を受け入れた企業の事例発表などが行われた。

公益財団法人わかやま産業振興財団などが主催。県内企業関係者ら約100人が参加した。

事例発表では、オーダーカーテンの製造・販売を展開する㈱インテリックス縫製加工事業部の岩田晃三郎課長代理が報告。派遣されたインストラクターらは製造工場に入り、作業工程を分析。不良製品の原因の数値化や、潤滑油に着色するなどのアドバイスにより、製品の汚れにつながっていた機械の潤滑油漏れが特定されるなどの成果があり、生産効率の向上などが発表された。

事例発表に続いて講演があり、経営改善の第一人者である東京大学大学院の藤本隆宏教授が登壇。中国など新興国の賃金高騰により、日本の製造業も生産性向上を実現することで十分に対抗できる時代に入ることを示唆。「日本は、長いトンネルを抜ける潮目にきている」と、再びのチャンス到来の兆しを強調した。

同財団は6月10日まで、「和歌山ものづくり経営改善スクール」の受講生と現場実習の受け入れ企業を募集している。

会場は、和歌山市本町のフォルテワジマ3階フュージョンミュージアム。期間は7月6日から9月15日まで。受講料は現役社員25万円、企業OB10万円。定員は12人。カリキュラム後半の現場実習は8月9日から9月14日のうち5日間。

申し込みは、同財団ホームページ(http://www.yarukiouendan.jp/)などで取得できる申込用紙に必要事項を記入し、職務履歴書や会社案内(現役受講者のみ)を添えて、郵送か持参でフォルテワジマ内の同財団(〒640―8033和歌山市本町2の1)に提出する。

問い合わせも同財団(℡073・432・3412)。

事例報告を行うインテリックスの岩田課長代理

事例報告を行うインテリックスの岩田課長代理