東京とウエブ会議 統計局移転の実証実験

統計データ利活用に関する業務の県内移転を検討している総務省統計局と独立行政法人統計センターは27日、その実証実験として「統計データ利活用に関する有識者会議」を和歌山市の県民文化会館で開いた。同局関係者は東京の同省庁舎からウェブ会議を通じて参加し、大学教授ら有識者と意見を交わした。

県文での会議には稲田義久甲南大学副学長ら有識者6人の他、仁坂吉伸知事、古賀篤総務大臣政務官らも出席。ウェブ会議のスクリーンを通して會田雅人統計局長らとやりとりした。

仁坂知事は「県は、統計作成課を統計調査課に変え、月例経済報告を統計の解析をベースにしてヒアリング情報を作っている全国唯一の県。昔から情報に関しては頑張ってきた自負があり、ビッグデータを活用して産業政策を一段と進めたい。実験には最大限協力する」とあいさつ。その後、データの利活用を通じた近畿圏の発展の在り方、データサイエンスの発展と課題について意見交換した。

会議後、同局の千野雅人統計調査部長は「本格的なウェブ会議が問題なくできると思った。地方にとってのデータ利活用の重要性も分かった」と好感触。

県の横山達伸企画総務課長は「会議の運営に関しては何ら問題なくできた。あと3回の会議も問題なく進め、和歌山に移転しても問題ないことを確認してもらいたい」と話した。

同局は県内移転について8月末までに結論を出すことにしている。

県の統計の取り組みをアピールする仁坂知事

県の統計の取り組みをアピールする仁坂知事