山東老年大学が来和 和歌山文化協と交流
中国の山東老年大学学生団一行が14日、和歌山市を訪れ、茶道や演舞などを通じて和歌山文化協会(楠山繁会長)の会員らと交流を深めた。30年以上前から友好提携している県と山東省の交流事業の一環で、昨年に続き2回目の訪問。
同協会は昭和25年に設立され、さまざまな文化・芸術活動を展開。同大学は50歳以上の高齢者向けの教育機関として中国国内で初めて設立され、書道や中国画、声楽、舞踊など約60の専門コースで約1万9000人が学んでいる。
交流は県自治会館で行われ、来和した一行31人を同協会の25人が歓迎。楠山会長(86)は「お互いの文化を真近に見てふれる交流を続けることは、両国のために有意義です」とあいさつした。
同協会は、日本伝統の心を伝えようと、日本舞踊や茶道のお点前を披露し、訪問団のメンバーは、慣れない手つきで抹茶を味わい、楽しんだ。訪問団はハーモニカ演奏や合唱、中国ゴマ、書画など、日ごろ取り組んでいる活動の成果を披露。互いの発表に、会場は和やかな雰囲気に包まれた。
鄒春香(すうしゅんか)団長(42)は「日本舞踊や茶道、詩吟など日本の芸術はとても素晴らしい。異国の日本で中国の詩を鑑賞でき、良い勉強になりました。今後も両国、両省県の友好交流、高齢社会の発展に貢献していきたい」と話していた。
訪問団は4泊5日の日程で白浜や京都、名古屋、富士山などを訪れる。