たんぽぽの会30回記念絵画展 5日まで県文
和歌山大学絵画部の卒業生でつくる「たんぽぽの会」の第30回記念展が5日まで、和歌山市の県民文化会館で開かれている。
同会は、平成2年に亡くなった峠原敏夫さんが顧問を務めた和大絵画部の元部員ら数人によって、30年前に発足。メンバーは海外でも活躍する現代美術家から、県展・市展の常連、趣味で描く日曜画家までさまざま。40代から70代の男女30人が、油彩の大作をはじめ、水彩、日本画、彫塑、工芸など、ジャンルも多彩に約130点を展示している。
幾何学模様をモチーフにした現代的な立体絵画や、紙粘土で仕上げた約1300匹のユニークなネコもあり、個性豊か。峠原さんの「天・空・地」「メシア」も賛助出品され、懐かしいアルバム写真や峠原さんの作品を手に取れるスペースも設けられている。
堀憲子さん(69)は「先生の思いを継いだタンポポたちが、あちらこちらに種をまいているよう。昔話に花が咲き、幸せです」、絵画部の一員でもある、峠原さんの長女・眞里さん(65)は「今でも父を慕ってくださる、皆さんの温かいお気持ちに感謝です」とにっこり。
立ち上げメンバーの一人、稲垣紀子さん(73)は「先生はよく『線1本でもいいから毎日筆を執って描き続けて』とおっしゃいました。記念展に、世代を超えた仲間の結び付きを一層濃くしています。その人らしさが表れた個性豊かな作品をお楽しみいただきたい」と話していた。
午前9時半から午後5時(最終日は3時)まで。