雇用・子育てなど重点に 和市29年度予算
和歌山市財政局は11日、平成29年度当初予算編成方針を発表した。一般会計の予算規模は、本年度と同規模の1470億円程度を予定している。各課は事業案を11月7日までに同局に提出し、来年1月中旬の市長査定を経て、市議会2月定例会に予算案が提出される。
編成方針は、現市政が掲げる「きらり輝く元気和歌山市」の実現のため、雇用・産業、市の魅力向上、子育て支援、持続可能なまちの各分野に重点的に注力。8月から中学校卒業までに拡大した子どもの通院医療費助成の通年化や高齢化に伴う社会保障費増など扶助費の増加が見込まれるが、投資的経費などで選択と集中を行い、費用対効果の確保を目指す。財源は、国や県の補助制度活用による負担軽減を図り、市債発行を抑制する。
市の財政状況は、借入金や利子の支払いに当たる公債費の状況を示す実質公債費比率が、本年度決算見込みで前年度比0・1㌽悪化となる11・5%と中核市(47市中)でワースト8位。借入金(地方債)や将来負担を指標化した将来負担比率は122・2%で、前年度から2・4㌽改善しているものの中核市でワースト5位となっており、依然課題を抱えている。