西国三十三所1300年記念巡礼 粉河寺を通過

近畿2府4県と岐阜県にまたがる西国三十三所観音霊場の草創1300年を記念する徒歩巡礼法灯リレーの一行が19日、和歌山市の二番札所・紀三井寺から紀の川市の三番札所・粉河寺に到着し、紀三井寺の前田泰道副住職から粉河寺の逸木盛俊管長に法灯が引き継がれた。

同霊場は平成30年に草創1300年の節目を迎え、今回の法灯リレーはそれに先立つ記念事業の一環。いにしえの人々の信仰を見つめ直す目的があり、5月21日に一番札所・青岸渡寺(那智勝浦町)から徒歩で巡礼をスタート。約3年かけて、岐阜県の三十三番札所・華厳寺までの約1000㌔の道のりを、複数回に分けて歩き通す。

NPO法人西国古道ウォーキングサポートのメンバーら県内外から参加した一行は19日、紀三井寺を出発。白の巡礼装束に身を包み、道中は般若心経を唱えながら、約50人が列をつくって粉河寺まで足を運んだ。

本殿到着後、法灯の引き継ぎが行われ、逸木管長が仏前で法灯からろうそくに分灯。一行全員で観音経、般若心経などを唱えた。

先達を務めた五番札所・葛井寺(大阪府藤井寺市)の森快隆住職(74)は「大切な光。一人でも多くの方に、目に焼き付けてもらいたい」と話していた。

一行は20日、約30㌔離れた四番札所、大阪府和泉市の施福寺へ出発した。

粉河寺境内を歩く徒歩巡礼の一行

粉河寺境内を歩く徒歩巡礼の一行