響け歓喜の大合唱 11日に第九合唱団公演

 師走に入り、ことしも残すところわずか。ベートーベン作曲の交響曲第九番を合唱する、県第九合唱団の師走恒例の公演「歓喜の大合唱2016」が11日に迫り、団員たちの練習も熱を帯びている。

 44回目となる今回、タクトを振るのは日本を代表する指揮者の一人、京都市交響楽団常任首席客演指揮者の高関健さん(61)。高関さんの指揮は23年ぶり3度目。当日は中学生から80代までの約110人が出演し、京都市交響楽団と共演する。

 団員たちは8月末から週に1度の練習に加え、集中練習で美しいハーモニーをつくり上げてきた。

 1日には指揮者の高関さんを迎えた直前練習が和歌山市小人町のあいあいセンターであり、高関さんは「この部分は、そろわないと聴こえない」「もっと弾ませて」などとアドバイス。パートごとにドイツ語の発音の強弱を丁寧に確認した。団員たちは熱のこもった指導に応え、迫力ある歌声を響かせていた。

 10年ほど前から参加している海南市の医師、小川隆敏さん(64)は「ステージで味わう一体感や感動は最高。第九を歌わないと年は越せません。大切な家族を思いながら歌いたいです」と笑顔。

 山本光子団長(77)は「指揮者練習を節目に、当日まで緊張感を持って臨めます。去年の歌声に積み上げた、進歩した合唱を皆さんにお届けできれば」と意気込んでいる。

 公演は午後2時半から県民文化会館大ホールで。A席4500円など。学生2000円。問い合わせは和歌山音楽愛好会フォルテ(℡073・422・4225)。

高関さんの指揮に声を合わせる団員たち

高関さんの指揮に声を合わせる団員たち