県内農業共済3組合が合併へ 来年4月に

県内北部、中部、南部をそれぞれエリアとしている農業共済組合3団体が来年4月に合併し、新たに県農業共済組合(NOSAIわかやま)が誕生する。

農業共済は、自然災害や病害虫などの被害による農業者の損失を補填(ほてん)し、農業経営の安定を図る国の政策保険。その業務を担う農業共済組合の1県1組合化は全国的に進んでおり、ことし9月末時点で23都府県が1組合化を完了している。

県内では、1組合化に積極的な農林水産省の方針を受け、平成22年から1組合化に向けた協議に着手。翌年の紀伊半島大水害による検討の中断を挟み、ことし2月に1組合化が決定した。

1組合化の利点として、県内全域での均質なサービス提供により、産地以外の生産者も果樹共済組合に加入できる点や、近年多発している大規模災害の際に被災農業者への共済金支払いが迅速にできる点、保有資金の増大による制度の安定的な運営などが挙げられる。

1組合化に向け先月には、合併の予備調印式が行われ、各地域共済組合では臨時総代会が開かれた。新組合は来年4月3日に誕生する。さらに、新組合は5月1日、県農業共済組合連合会と合併する見通し。合併に伴い、新組合の本所は和歌山市の県JAビルに置かれ、各地域組合は支所となる。

合併による新たに誕生する県農業共済組合の組合員数は約2万人となる。