まちの安全願い 県内各地で消防出初め式

 一年間のまちの安全を願い、新春恒例の消防出初め式が県内各地で行われた。本紙エリアでは8、9日にあり、集まった消防関係者はパレードや救助訓練、放水実演などを通して士気を高めた。

和歌山市

 和歌山市の出初め式は8日、和歌山城砂の丸広場などで、約2300人が参加して行われた。

 尾花正啓市長は「人命保護を最優先し、被害を最小限に抑えてほしい」とあいさつ。救助訓練では中・東・北各消防署の隊員が、初めてとなるはしご乗り演技を披露。高さ8㍍のはしごの上でさまざまなポーズを見せ、訪れた人々を驚かせた。

 式典後、和歌山地裁前の堀端で放水演技が行われ、雨の中、水のアーチがWの文字を描いた。

那賀消防

 那賀消防組合の出初め式は9日、紀の川市桃山町段の桃山グラウンドで行い、同組合や那賀防火管理協議会、婦人防火クラブの会員ら約500人が参加した。

 式典では、管理者の中芝正幸岩出市長が「災害ゼロを目指し、関係機関との連携を深めながら、まちづくりを進めたい」と式辞。その後、南出直隆消防長の年頭の誓いや行進などがあった。訓練では救助技術訓練や放水が披露された。

海南市

 海南市の出初め式は8日、同市大野中の市総合体育館で開かれ、消防職団員ら約400人が参加。当日は雨天により式典のみ行われた。

 式では、消防功労者への表彰が行われた他、各消防分団の新入団員32人が紹介され、退場分列行進では、会場に勇姿を披露した。

 団員9年目の冷水消防分団の清原栄治さん(39)は「身が引き締まる思いで参加しました」と話していた。

紀美野町

 紀美野町は8日、野中の農村総合センターで訓練初め式を行い、消防団員571人が参集。寺本光嘉町長が「ことしも団員としての高い誇りと職務の重要性を認識し、一層の尽力を」と式辞で呼び掛け、家本宏消防長が訓示した。優れた団員に表彰状や感謝状を贈呈した後、本年度の新入団員15人を紹介。海草振興局の福田良輔局長、小椋孝一町議会議長、海南署の島泰弘署長が祝辞を寄せた。

行進で勇姿を見せる団員ら(海南市)

行進で勇姿を見せる団員ら(海南市)