住みよさ、フルーツで移住促進 紀の川市
交流人口の増加や移住定住への関心を促そうと、紀の川市はシティープロモーションプロジェクト「住いも甘いも紀の川市」を実施する。地域資源であるフルーツをプロモーションの軸とし、市のファン拡大に向けた取り組みに一層の力を注ぐ。
市は、平成17年に打田、粉河、那賀、桃山、貴志川の5町が合併して誕生。合併前の平成12年の人口は7万人超を記録したが、高齢化や過疎化が進み徐々に減少。ことし1月末現在で6万4426人と、昭和60年とほぼ同じ人口にまで減少している。
市は人口減に歯止めをかけるため、子育てしやすく、安心安全で暮らしやすい地域づくりを進めることで市外からの移住を推進。年齢構成のバランスを維持し、2060年の人口4万5000人の達成を目指す。
市の将来像の実現に向け、プロジェクトの基本目標を策定。フルーツの販路開拓や地域活性化に取り組む「地域資源を活かした魅力あるまち」、農業経営基盤の強化や人材、担い手の育成に取り組む「魅力ある仕事・職場のあるまち」、子育てや教育環境の充実を進める「若い世代から選ばれるまち」、防災や道路整備などを進める「安心安全で暮らし続けたいまち」の4点を掲げる。
プロジェクト名は、「魅力あるフルーツ」と「住みよいまち」を組み合わせ、印象に残るフレーズに仕上げた。
事業の先駆けとして、3月にはロゴを使ったノベルティやグッズ作りなどのPR戦略に打って出る。近畿大学生物理工学部と市職員の女性を対象に参加者を募り、若い女性目線の意見を集約し、SNSの立ち上げも計画している。
事務局の広報広聴課は「今後も『魅力あるフルーツがある』『住みよいまちである』紀の川市の取り組みを継続的に発信していきたい」と話している。