日本初の観光教育認証 和大が国連機関から

和歌山大学観光学部(藤田武弘学部長)は、国連世界観光機関(UNWTO)が観光学分野で優れた教育・研究水準を有する大学を認証する制度「UNWTO.TedQual」による観光教育認証を国内で初めて取得した。今月で設置10周年を迎えた同学部のさらなる飛躍に期待がかかる。

同機関は、「UNWTO憲章」に基づき1975年に設立された観光分野における世界最大の国際機関。スペイン・マドリードに本部を置き、2015年現在、157カ国・6地域が加盟し、500以上の賛助会員がいる。同大は同年4月に同機関の賛助会員となっており、認証取得は3月14日付。

「TedQual」は観光学に関する教育や研究の質の向上を目的とした認証制度で、ジョージ・ワシントン大学(米国)や香港理工大学(中国)など世界の観光学をリードする約70大学が認証を取得している。

和歌山大学は昨年4月に国際観光学研究センターを設置し、月に1回のペースで研究セミナーや講演会を開くなど、観光学の第一線で活躍する国内外の研究者から直接学ぶ機会を提供している点などが評価された。

認証取得により、国際学会やコンサルタント業務など観光教育・研究のグローバルネットワークに参加が可能となり、さまざまなメリットが期待される。