プロ写真家集う ギャラリー白石で展覧会
和歌山のプロカメラマン6人による「WPS(WAKAYAMA PHOTOGRAPHERS SOCIETY)写真展」が29日まで、和歌山市湊通丁南のギャラリー白石で開かれている。
約30年続く展覧会。風景やスナップなど、それぞれが追求するテーマで44点を出品。松原時夫さん(77)の「肖像 雲のポートレイト」は、人の顔のように見える雲の形を、人物を撮るようにモノクロフィルムで撮影。さまざまな種類の印画紙に焼き付け、来場者は黒やグレー、茶の色調の中に浮かび上がった顔の輪郭や表情を思い思いに楽しんでいる。
松原さんは「雲は誰でも、どこでも撮れるのがいいところ。でも、ほんのわずかな時間でチャンスを逃してしまうこともある。見た人がどう受け取ってくれるかが楽しみです」とにっこり。
本紙連載の和歌山弁講座「そらそうと」で写真を担当する樫本宜和さんは、タイ・ミャンマーの山岳地帯に住む首長族(くびながぞく)の暮らしを写し、水辺と山の表情を、それぞれ深い青色で捉えた尾畑敬さんの「藍色の刻」も並ぶ。趣味で絵を描いているという同市の女性(84)は「ワントーンの表現は、絵画でも抽象表現に生かせそう。どれも素晴らしく、刺激になります」と熱心に見入っていた。
午前10時から午後6時まで。問い合わせは同ギャラリー(℡073・425・4634)。