サイバー犯罪防止へ 県警ボランティア委嘱
安心安全なサイバー空間の実現を目指し、県警は6日、和歌山コンピュータビジネス専門学校(和歌山市黒田、三木繁清理事長)に「サイバー防犯ボランティア」を委嘱した。
委嘱式では、県警生活環境課長の楠山隆警視が「インターネットは不可欠な社会の基盤として定着したが、サイバー犯罪のリスクは拡大し、手口は高度化、巧妙化して脅威は年々増加している」と指摘し、協力を依頼。三木理事長は「学生のコンプライアンス意識の向上や県警の指導を受けて、県民をサイバー犯罪から守りたい」と意欲を語った。
今後、同校の約200人の学生や関係者が任意でサイバーパトロールを行い、違法な事例を発見した場合、警察庁が設置した通報システム「インターネット・ホットラインセンター(IHC)」に情報提供などを行う。同ボランティアの委嘱は、和歌山工業高等専門学校コンピュータ部(平成28年、29年)、近畿大学生物理工学部の学生11人(28年)に続いて県内3校目となった。
同課によると、昨年の県内のインターネット関連の検挙状況は、ファイル共有ソフトによる著作権法違反や不正アクセスなど56件、51人だった。ことしは4月末現在で19件(前年同期比7件増)、18人(同7人増)と増加傾向で推移している。
また、インターネットに関連した相談も年々増加しており、昨年は3年連続で1300件を超える1368件(うち詐欺・悪質商法関係745件、オークション関係46件)だった。ことしは4月末までに561件(前年同期比124件増)となり、増加傾向にある。