漆芸と陶芸4人展 27日まで近鉄百貨店

海南市で活動する漆芸・陶芸家4人による「紀州工芸四人展」が27日まで、和歌山市友田町の近鉄百貨店和歌山店5階の画廊で開かれている。

出品者は漆芸家の山田健二さん(84)、林克彦さん(55)、陶芸家の山下充彦さん(60)、池田光博さん(63)。海南美術家協会の工芸部に所属するメンバーで、約130点を展示販売している。
4人での展覧会は初めて。

日展会友で県美術家協会理事を務める山田さんは、鶴や少女をモチーフに、卵の殻を使って表現した繊細な漆絵や香合などを、伝統工芸士の認定を受ける林さんは、花などを題材にした華やかな棗(なつめ)や盆、額作品、ミカンやヒョウタンの皮を使った酒器などを出品。

山下さんはボタンやアヤメ、愛きょうのある魚などを象嵌(ぞうがん)技法で刻み、土の風合いを生かした花器やぐい呑みなど展示。池田さんは、異なる色の土を練り合わせて模様を作る練り込み技法で仕上げた、まるで布のような質感のオブジェや花器で、来場者を驚かせている。メンバーは「作風も異なり、楽しい作品展になっていると思います。地元でもこういう工芸家が活動していることを知ってほしい」と来場を呼び掛けている。

午前10時から午後7時(最終日は5時)まで。問い合わせは同店(℡073・433・1122)。

ユニークな工芸作品が並ぶ会場

ユニークな工芸作品が並ぶ会場