街角の新たな交流の場 十二番丁に新カフェ

 厳選したコーヒー豆と自家焙煎にこだわり「飲みやすく飽きないコーヒー」を追求しているカフェ「FAVORITE COFFEE(フェイバリットコーヒー)和歌山店」(西田武史店長)が今月、和歌山市十二番丁にオープンした。オフィス街に位置し、昼食時や夕刻には多くの人が行き交う。地域に親しまれることを目指す同店は、開店初日からにぎわい、新たな憩いのスポットとなりつつある。

 ラーメン店や製麺業を手掛ける㈱バカヂカラ(丸田征吾社長)が運営し、6年前に始めたカフェ事業の出店は、岩出店に次いで2店目。

 岩出店に続き和歌山店でも店長を務める西田さん(35)は、かつては丸田社長(35)が経営するラーメン店の常連客で、コーヒーや紀行作家などの興味が一致し、意気投合したことがきっかけで、同社のカフェ事業に従事することに。ともに紀の川市貴志川町出身であることも縁を深めた。

 「お客さまにお薦めのコーヒーを味わっていただきたいので、味を左右する豆のいり方にこだわっています」と西田さん。仕入れた緑色の生豆を2㌔ずつ、細心の注意を払って焙煎し、サイフォンで丁寧にいれる。

 西田さんは「自動車で来られる方が多い岩出店と違い、和歌山店には徒歩や自転車で来店されるビジネスマンが多い」と感じており、店がある街の違いを意識して、「地域の方に喜んでいただける、日常生活に溶け込んだ店づくりをしたいですね」と話す。

 店の特長の一つは、軽食メニューにアメリカの家庭料理といえるハンバーガーやホットドッグ、日本の喫茶店の定番メニューであるスパゲティナポリタンを取り入れており、さらに同店オリジナルの手間をかけていること。スパゲティには同社の製麺所で作った生パスタを使用している。

 丸田社長は新店舗について「フェイバリット(大好きなもの)という店名の通り、誰からも長く愛されている軽食やスイーツをメニューにしました」と話し、「多くの人が集う場として、今後は2階でライブなどを行うことも考えています。コーヒーを軸に、豊かなコミュニケーションが生まれることを願っています」と展望を描いている。

コーヒーをいれる西田店長

コーヒーをいれる西田店長