小中高50人一筆集中 和歌山地区席書大会

 手本を見ずに制限時間内に書の作品を書き上げる、平成29年度「全国学生書写書道展」の和歌山地区席書大会が6日、和歌山市寺内の東部コミュニティセンターで開かれ、小学生から高校生までの50人が筆を振るった。

 日本書字文化協会(大平恵理代表理事・会長)が主催する第6回全国書写書道総合大会の一環。全国約20カ所で地区大会を行い、作品は同協会中央審査委員会で審査され、各賞が決まる。11月には東京の浅草公会堂で優秀作品の展示、交流会が開かれる。

 和歌山地区大会には、美濃溪梅さん(和歌山市加納)と泉鷺琴さん(紀の川市貴志川町岸宮)が指導する書道教室に通う子どもたちが参加。書道用具を床に整然と並べ、書きやすい姿勢を整えた子どもたちは、保護者や先生が見守る緊迫した空気の中で筆を走らせ、「水をかく」「仲間の力」「中央突破」などの学年別の課題を、25分の制限時間で2枚書き上げた。

 終了後、子どもたちは2枚のうち出来の良い1枚を選ぶと、「初めてで緊張した」「練習より上手に書けた」「落ち着いて普段通り書けた」などと一人ひとり感想を発表した。

 美濃さんは「他の教室生や保護者の皆さんなど、見る人がいる中で実力を発揮する貴重な場になっています」。泉さんは「生徒それぞれが自分が集中する“ここ”というところを見つけて、本番に強くなってほしい」と話していた。

完成した作品を手に笑顔の子どもたち

完成した作品を手に笑顔の子どもたち