魅力いっぱいの野鳥 楠本君が初の写真展

 和歌山市立西和佐小学校6年生の楠本光輝君の初めての写真展が30日まで、同市禰宜のケーキサロン・マニエール和佐店で開かれている。

 県内で撮影した野鳥の写真約80点を展示。楠本君は4年生の秋ごろから、母親のフィルムカメラを借りて昆虫や花などを撮影。昨年6月、ためたお金でデジタル一眼レフカメラを購入した。所属する日本野鳥の会県支部のメンバーに写真の撮り方を教わりながら、休みの日には加太や紀伊風土記の丘、わんぱく公園や平池などに出掛けては大好きな野鳥の姿を記録している。

 鳴き声などを頼りに山を歩き、鳥を見つけると、その場の状況に合わせて手動でカメラの設定を変えて撮影。「素早く設定して写さないと、その間に鳥が逃げてしまう。難しいけど、いい瞬間が撮れた時はうれしい」とにっこり。

 会場に並ぶのは、コイを捉えて丸のみしようとするカワウ、巣からカラスを追い払うアオサギ、巣の材料になるクモの巣をくちばしを使って集めるエナガの姿など。和歌山で見られるのは珍しいというクロハラアジサシもあり、特徴や習性など、豆知識も添えている。

 一番のお気に入りは、海(かい)神社で撮影したフクロウのひな。緑の木々に包まれ、こちらに視線を向ける姿が愛らしく「初めて周りの景色を考えて撮った一枚です」。

 夢は、高山に生息し絶滅危惧種にも指定されているライチョウを撮影することで「これからも野鳥の面白い行動や自然の姿を撮りたい。和歌山にもこんなにたくさんの種類の鳥がいることを知ってほしいです」と笑顔で話している。

 午前9時から午後7時まで。問い合わせは同店(℡073・477・3155)。

さまざまな野鳥の写真が並ぶ店内で

さまざまな野鳥の写真が並ぶ店内で