9割超「満足」 紀北西道路開通から半年

和歌山河川国道事務所は、ことし3月に開通した京奈和自動車道紀北西道路に関する利用者アンケートの結果をまとめた。利用者の9割超が「満足」と回答。沿道の観光地や道の駅などで観光客数が増加するなど、開通後半年で各方面で好影響が出ていることも分かった。

開通した紀北西道路は、岩出根来インターチェンジ(IC)―和歌山ジャンクション(JCT)間の6・5㌔。京都、奈良を経由する京奈和道の県域部分が全線開通した他、阪和道ともつながり、紀北地域の移動時間が短縮された。

アンケートは9月にネット上で実施。1200人が回答した。利用について満足度を聞いたところ、「満足」「やや満足」と答えた人が95%に達した。利用者を対象に行った街頭インタビュー調査では、「高野山へのアクセスが良くなった」「和歌山市と橋本市の行き来が便利」などの声が多く上がった。

かつらぎ西パーキングエリア(PA)内の「道の駅かつらぎ西」(かつらぎ町)では、利用者数が5万6000人から7万9000人と開通前に比べ約4割増加。大阪方面の遠方から訪れる人が増えたという。岩出市にある根来寺は参拝客が約1割増。紀の川市の農産物直売所「めっけもん広場」も、「近年減少傾向だった客足が増加に転じた」(JA紀の里)と喜んでいる。

道路の整備に伴い、救急搬送時間も短縮された。伊都消防組合は開通後、同地域から和歌山市の日赤和歌山医療センターへの搬送に同道路を利用。一般道を利用していた開通前に比べると、所要時間が約10分短縮されたという。橋本市消防本部でも同様の効果があり、消防関係者は「患者さんの負担軽減につながった。病院から戻る時間も短縮され、次の事案に備える余裕が生まれた」と話しているという。