産出額2年連続で日本一 16年県産ミカン
県は5日、2016年の県産ミカンの産出額が2年連続日本一の308億円となったと発表した。品質が良かった上に厳選出荷に取り組んだことから販売単価が前年より上昇。生産量とともに全国2冠となった。県は「大変うれしい。今後は生産量と販売単価、産出額の3冠を目指す」と意気込みを話している。
県果樹園芸課によると、産出額は市場価格から流通にかかる費用を引いた金額に生産量を掛けたもの。16年の県産ミカン産出額は前年の277億円から大きく増加し、1998年以来18年ぶりに300億円を超えた。2位は愛媛県の276億円、3位は静岡県の275億円。
生産量は前年比900㌧増の16万1100㌧で、13年連続1位。2位は愛媛県の12万7800㌧、3位は静岡県の12万1300㌧だった。
京阪神や京浜など4大市場での平均販売単価は1㌔当たり255円(前年比21円増)で全国7位。1位は長崎県の290円、2位は三重県の286円、3位は愛媛県の284円だった。
県はJAグループと連携して15年度から厳選出荷促進事業に取り組んでおり、光センサー選果機で糖度を選別し、基準を満たしたミカンを市場に出荷している。16年産の販売単価は厳選出荷を始める前の14年産に比べて34%上昇。29年産(昨年12月中旬現在)は282円で、全国5位となっている。
また、ミカンを含む果実の県内産出額は15年の627億円から16年は702億円に増加。全国順位も青森県に次いで2位となった。
県農業生産局の角谷博史局長は産出額日本一について「厳選出荷などの努力が実を結んできた。これらの数字をどんどん伸ばし3冠を達成したい」と話している。