下津の5候補しのぎ削る 海南市議選中盤
任期満了に伴う海南市議選は22日の投開票に向け、戦いは後半に入った。下津町域では地盤を持つ5人の候補者がしのぎを削り、選挙カーや自転車、徒歩とさまざまな手段で街宣活動に奔走。旧海南市域よりも投票率が高い傾向がある下津町だが、有権者の高齢化の進行は深刻で、得票数への影響を懸念する声も上がっている。
下津町の有権者数(14日現在)は1万195人(男4756人、女5439人)。前回の投票所別投票率は、同町の小畑公民館が87・62%と市内全域で最高を記録するなど有権者の関心は高い。
今回は下津町から現職5人が立候補。各候補は早朝から午後8時の活動制限時間いっぱいまで、同町はもちろん旧海南市までくまなく足を運び、支持を訴えている。お願いの電話作戦に力を入れる陣営もあり、奪い合いとなる票を固めようと懸命だ。
どの陣営からも漏れ聞こえてくるのが「人がいない」との嘆き。4年前には投票に行った人が亡くなっていたり、配偶者を亡くしたことで投票への意欲が起きないとの反応があったり、選挙全体の低調ムードに加え、投票率の低下を心配する陣営は多い。
組織票が見込める候補も、早朝から交通量の多い交差点に立っている他、車や自転車で市街地から離れた山の上の集落などにも足を運び、「2000軒は回ります」と意気込む。
地盤固めに奔走する別の候補は、駅前など数カ所で防災を重点にした演説に力を入れている。
「街宣していると、家から出てきて手を振ってくれる」と手応えを話す候補は、票の上積みを図ろうと、買い物客の多い時間帯のスーパーに出向いては、市民の要望に直接耳を傾ける時間をつくっている。
17日現在の期日前投票者数は1314人(男568人、女746人)。