当選ライン目指し懸命 海南市議選あと一日
海南市議選(定数20、候補22人)は22日の投開票まで残り一日となった。各陣営は選挙カーで市内全域を巡りながら、時には歩き、辻立ちや街頭演説も行い、有権者へのPRに余念がない。目立った争点がないことなどから、有権者の関心の低さが危惧されてきたが、終盤になって盛り上がってきていると話す陣営もあり、票の行方は読みづらく、特に当落線上の戦いは激しさを増している。
各陣営は再度市内を駆け巡り、候補者名を連呼しながら「もう1期頑張らせてください」などと最後の「お願いコール」に声をからす。今回の市議選で多かった歩いてのPRに力を入れた陣営などに手応えを聞くと、終盤にかけて、家から出てきて握手を求めたり、クラクションで合図を送ったりする有権者が目立ち始め、低調だった関心が高まっている感触があるという。
現職17人は安定との見方がある一方、同一地域からの新人の立候補などで危機感を持つ候補もあり、票の行方の読み方はさまざまだが、前回最下位の当選者の得票は837票で、当選確実なラインを1000票程度とみる陣営は多い。
政党公認の陣営では、現有3議席の公明が候補を2人に絞ったことから、上位をうかがうとの見方があり、共産は4議席維持に向け支持固めに懸命。維新は1増の2議席獲得を目指し、浮動票の取り込みに力を入れる。
前回トップ当選した下津の現職は市内全域をこまめに回る活動を続け、「4年間やってきたことの結果が出るだけ。議員の思いが伝われば、下がると予想されている投票率もその限りではない」と力を込める。
且来の現職は、自身の地盤票に加え、引退した議員の票の取り込みを進める。
「日頃の議員活動や後援会活動の結果が出る。有権者の感触は良好」と話し、票の上積みに意欲を燃やす。
現職に負けじと新人も、激しい攻防を展開している。日方地区の新人は新興住宅地などを積極的に街宣し、共産、維新の新人も当選ラインを目指して地域をこまめに歩き、名前や政策をPRして奮闘している。
19日現在の期日前投票者数は3686人(男1564人、女2122人)。