キャッシュレス対応呼び掛け 26日セミナー
和歌山県を訪れるインバウンド(訪日外国人観光客)が、現金を使わず簡単に支払いができる電子マネー決済端末機の導入について考えるセミナーが6月26日、和歌山市手平の和歌山ビッグ愛1203号室で開かれる。講師を務める合同会社ダイナミックス(同市金谷)代表の池田健太さん(41)は「インバウンドの中でも特に中国人は現金を持ち歩く習慣がなく、電子決済で買い物を済ませるケースがほとんど。県内の店舗でもインフラが整えば、旅行客の消費が増え、地域活性化につながる」と飲食店や観光・宿泊業者らに参加を呼び掛けている。
県によると、2016年の外国人宿泊客数は約50万人。前年比117%で、関西国際空港への航空便の増加などもあり近年増加傾向にある。中でも圧倒的に割合が高いのが中国人観光客だ。
現金決済の比率が高い日本と違い、中国では電子マネーによる決済サービスが広く普及している。よく知られるのが、「支付宝(アリペイ)」や「ウィーチャットペイ」などで、スマートフォンに専用アプリをインストールして利用する。買い物などの際は、支払い時に店の端末機にスマホをかざすだけで決済が完了。翌日には入金される。
池田さんによると、決済サービスの㈱NIPPON PAY(東京都)が端末機を無料で配布しており、導入コストはかからないという。「客との現金のやりとりがなく、支払い効率も良い。『この決済方法が使えるなら和歌山で買い物しよう』と考える旅行客が増えるはず」と予測している。
セミナーは、県で再生可能エネルギー商品事業を手掛ける池田さんが「和歌山をもっと盛り上げたい」と企画した。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けてインバウンドのさらなる増加が見込まれる中、国がキャッシュレス化を推進する動きもある。池田さんは「決済が変われば地域経済も変わる。せっかくたくさんの外国人観光客が足を運んでいるこのチャンスを和歌山のために生かしたい」と熱く語る。
セミナーは午後2時と6時からの各2時間。参加費500円。参加希望者は、会社名、名前、電話番号を書いてメール(wakayama.kassi@gmail.com)またはファクス(FAX073・488・4262)で申し込む。