鋭く美しく描写光る ハッセルブラッド写真展
スウェーデン製のカメラ「ハッセルブラッド」の愛好者でつくる「和歌山ハッセルブラッド・フォトクラブ」(田中康裕会長)の作品展が25日まで、和歌山県和歌山市のホテルアバローム紀の国2階ギャラリー龍門で開かれている。
27回目の展覧会。ハッセルブラッドは、正方形のフォーマットと、ドイツのカール・ツァイス社のレンズによるきめ細やかな質感、鮮やかな立体感が魅力。
往年のハッセルブラッドの設定は全て手動で、手間ひまのかかるものだったが、最近は軽量のデジタル機種も販売されている。
今展では6人が、「音」をテーマにした課題作品と、風景や花などを写した自由作品で30点を展示。作品は、夕陽の光が美しい引き潮を写したもの、鮮やかに輝く千枚田の畦道、アフリカの大迫力の滝にかかる虹、不思議な木目の造形など。
訪れた、写真クラブの代表を務める高瀬捷一さんは「メリハリがあり、シャープな描写が際立っている。写真をする者にとって、憧れのカメラ。さすが、どれも素晴らしいですね」と見入っていた。
今も重量のあるカメラを使い、メンバー内で唯一フィルムで撮影する小川隆司さんは「1枚を撮るのに時間がかかり失敗も多いですが、出来上がりを想像しながらの撮影は格別です」と笑顔。夫が遺したカメラで撮影を楽しむ戸田佳世子さんは「四角の構図を決めて撮るのは難しさ、面白さ両方ありますね。ぜひ若い方にもハッセルの魅力を知ってほしい」と話していた。
午前10時から午後5時(最終日は4時)まで。問い合わせは同ギャラリー(℡073・436・1200)。