「紀土」「黒牛」など金賞 全米日本酒歓評会

 第18回全米日本酒歓評会が今月5~7日、米国ハワイ州で開かれ、日米各地から出品された日本酒の中から県内9銘柄が入賞した。大吟醸A部門(精米歩合40%以下)では、平和酒造㈱(海南市溝ノ口、山本文男社長)の「紀土―KID―大吟醸」と㈱名手酒造店(同市黒江、名手孝和社長)の「純米大吟醸 黒牛」が金賞に輝いた。

 同歓評会は2001年から毎年開催されている日本国外で最も歴史の長い日本酒の品評会。優秀な評価を得た銘柄に金賞と銀賞を授与し、中でも特に高得点を獲得した銘柄にはグランプリ、準グランプリが贈られる。

 関連イベントとして、全出品酒が味わえる一般公開の利き酒会「ジョイ・オブ・サケ」をニューヨーク、ホノルル、ロンドン、東京など世界各地で開催し、日本酒市場の開拓に寄与している。

 今回は大吟醸A、同B(精米歩合50%以下)、吟醸、純米の4部門に41都道府県と米国の蔵元194社から478銘柄が出品。審査は利き酒用のちょこのみが並ぶ完全目隠し方式で、独立行政法人酒類総合研究所の研究員をはじめ日米の11人が担当した。

 県内からは5社が13銘柄を出品し、7点が金賞、2点が銀賞に選ばれた。

 大吟醸A以外の部門で受賞した県内の銘柄は次の通り。

 【大吟醸B】〔金賞〕㈱九重雜賀「山田錦 純米大吟醸 雑賀」(紀の川市桃山町元)

 【吟醸】〔金賞〕九重雜賀「山田錦 純米吟醸 雑賀」▽名手酒造店「純米吟醸 雄町 黒牛」▽㈱世界一統「純米吟醸〈南方〉(和歌山市湊紺屋町)〔銀賞〕平和酒造「紀土―KID―無量山 純米吟醸」

 【純米】〔金賞〕九重雜賀「山廃純米 雑賀」〔銀賞〕中野BC㈱「純米酒『紀伊国屋文左衛門』夏のロック酒」(海南市藤白)

厳正な審査が行われた(全米日本酒歓評会実行委員会提供)

厳正な審査が行われた(全米日本酒歓評会実行委員会提供)