良縁成就の石灯篭 紀三井寺に移設し序幕
和歌山市の紀三井寺(前田泰道貫主)に和歌山カントリー倶楽部(同市梅原、北村多惠子理事長)から石灯籠が贈られ、23日に除幕入魂法会が行われた。
石灯籠は同クラブができた1964年からクラブハウスのそばでゴルフ客を見守ってきた。ことし4月に、より広い場所で多くの人に大切にしてもらえたらと同寺の境内に移設された。
石灯籠は紀伊国屋文左衛門が妻と出会い、出世につながった同寺の結縁坂(けちえんざか)にちなんで、夫婦やカップルの縁結びと幸せを願う「結縁多幸の石燈籠」として寺に設置。日本遺産に認定された和歌の浦の風景が一望できる場所で、石灯籠を挟んで2人で写真が撮影できる。法会では前田貫主が灯籠が訪れたカップルの縁をつなぎ幸せになるように祈りを込めた。
北村理事長は「半世紀以上一緒に過ごしてきた灯籠が、これからは幸せの足掛かりのような場になるのかと思うと胸がいっぱい。立派な場所に置いてくれて感謝したい」、前田貫主は「紀伊国屋文左衛門が結婚、出世した良縁の寺に、風光明媚(めいび)な新しい祈りの名所ができた。また多くの人に知ってもらえたら」と話していた。