時間内に集中の一筆 和歌山地区席書大会

 2018年度「全国学生書写書道展」の和歌山地区席書大会が11日、和歌山県和歌山市寺内の東部コミュニティセンターで開かれ、小学1年生から高校2年生までの50人が手本を見ずに制限時間内に書の作品を書き上げた。

 日本書字文化協会(大平恵理代表理事・会長)が主催する第7回全国書写書道総合大会の一環。全国約20カ所で地区大会を行い、集まった作品は9月の同協会中央審査委員会で審査され、各賞が決まる。10月下旬から11月初旬ごろに優秀作品の展示と交流会が開かれる。

 和歌山地区大会には、美濃溪梅さん(和歌山市加納)と泉鷺琴さん(紀の川市貴志川町岸宮)が指導する書道教室に通う子どもたちが参加。書道用具を整えると静かに開始を待ち、保護者や先生が見守る中、集中して筆を走らせ、「おりがみ」「里山の秋」「枯山水の庭」などの学年別の課題を、25分の制限時間で2枚書き上げた。

 中央審査に出品されるのは1枚で、子どもたちは自分で出来の良い作品を選ぶと、一人ひとり感想を発表。「本番は手が震えた」「勢い良く書けた」「練習よりうまく書けた」などと緊張や充実した様子を話した。

 泉さんは「初めて参加の生徒も多かったですが、こうした経験がステップアップになります」。美濃さんは「学年が上の子どもは特に、これまでの経験を生かして集中力をしっかり持てていました」と教室生の成長を喜んでいた。

笑顔で完成した作品を手にする子どもたち

笑顔で完成した作品を手にする子どもたち