根来寺根来塗を知って 曙山会が特別授業
根来寺根来塗曙山会(池ノ上曙山代表)は19日、岩出市立岩出中学校の1年生約220人を対象に、市民俗資料館で授業を行い、根来塗の歴史や特徴などを解説した。
生徒に地域の歴史や文化を学んでもらおうと岩出中が同会に依頼。毎年秋に開かれている。
この日は根来寺根来塗宗家の池ノ上代表と弟子の3人が講師を務めた。池ノ上代表は根来塗と他の漆器の大きな違いについて「他の漆器は表面がつるんとしていて絵が描かれていることも多く、特別な日にしか使われない傾向がある。根来塗はつるんとしておらず、絵も入っていない。日常的に使うことを前提としている」と話した。
さらに、根来塗の名前は新義真言宗総本山の根来寺に由来し、16世紀末に同寺が豊臣秀吉の軍勢に焼き討ちされたために技法の伝承が途絶え、約20年前に復興したことを紹介。根来塗は、使うほどに朱色がすれて地の黒が現れ、味わい深い風合いになることも説明した。
小畑将斗君(12)は「授業を受けるまで根来塗のことは知らなかったが、使っていくうちに色が変わっていくと聞いてすごいなと思った」と話していた。