2氏が決起集会 知事選に向けて意気込み
任期満了に伴う和歌山県知事選(11月25日投開票)は8日に告示を迎える。現職の仁坂吉伸氏(68)と、新人で市民団体「市民オンブズマンわかやま」事務局長の畑中正好氏(66)がいずれも無所属での出馬を予定。告示に向けて体制を整える両陣営は26日、和歌山市内で決起集会を開き、勝利へ結束を誓った。
仁坂氏の決起集会は県民文化会館であり、約1800人(主催者発表)が集まった。自民党の二階俊博幹事長や石田真敏総務大臣ら国会議員の他、推薦する県議会議員、首長らが駆け付け、ガンバローコールで機運を高めた。
仁坂氏は、企業誘致や観光振興など12年間の政策を振り返り「皆さんに支えられながら全力でやってきた」と力説。「和歌山が発展する条件は整ってきたが、課題はまだまだある」と、災害対策の強化や福祉・教育の充実などを挙げ「県民を豊かにしたい。和歌山をもっともっと元気にしたい。県政の重責をもう一度担わせてください」と訴えた。
畑中氏を擁立している政治団体「ゆたかで住みよい和歌山県をつくる会」は、市教育会館で決起集会を開催。同会を構成する労働組合や女性団体のメンバー約80人が参加した。畑中氏は県内各地を回り、仁坂知事が進めるカジノを含む統合型リゾート(IR)への懸念の声を多く聴いたことを説明。「県民の関心は高く、保守層からも心配の声が上がっている。つくる流れを止める機会は今回の選挙だけ。ぜひ私を知事に押し上げていただきたい」と呼び掛け、「中小企業へのサポート強化や医療の実現にも取り組み、地域や県民に寄り添う政治を目指す」と話した。