より便利に 和歌山南SICが3月10日開通

本年度中の開通を目指し、県とNEXCO西日本関西支社が和歌山県和歌山市森小手穂に建設を進めてきた阪和自動車道「和歌山南スマートインターチェンジ(IC)」が3月10日、開通する。アクセス道路となる主要地方道も合わせて開通し、高速道路利用者の利便性向上が期待される。

同ICは、和歌山ICから南に4・0㌔、海南東ICから北に5・8㌔の地点に設置。対象車種はETC車載器搭載の全車種で、24時間通行が可能となる。計画交通量は一日に7900台を予定している。事業費は約53億円。

そのアクセス道路となる主要地方道和歌山橋本線と県道三田海南線も合わせて開通。同IC連結道路の和歌山橋本線は東西に延びる同市和田―吉礼地内の2・5㌔で、事業費は約145億円。三田海南線は、和歌山橋本線の和田方面から南下する県道秋月海南線を経由して南へ延び、現道の三田海南線(冬野)までの1・3㌔で、事業費は約30億円。

同ICや周辺道路の開通により、和歌山市南部地域の高速道路へのアクセス性が向上。IC利用5分圏域人口が約5万人から約7万3000人に増え、既存IC周辺道路の混雑緩和が期待される。また企業誘致の促進をはじめ観光振興や企業振興が見込まれ、防災機能も強化。同市から海南市間の被災地や防災拠点へ迅速な救助や救急活動が可能となり、和歌山市の人口の約1割にあたる約3万5000人の救助・救援ルートとして活用が期待される。

3月10日には、和歌山市を含む共催による開通式を予定。仁坂吉伸知事は12日の定例記者会見で「和歌山市の交通の流れを抜本的に変えると思われる。主要幹線道路も合わせて開通することで、紀の川市や橋本市へも簡単に行けるし、困ってた人もだいぶ良くなる」と期待を話した。和歌山市の尾花正啓市長は開通の発表を受け、「南部、南東部地域の方々の利便性向上、和歌山IC周辺の交通渋滞の緩和が期待されるとともに、市民の安全安心な暮らしにとっても大変喜ばしい限り」とコメントを発表した。