運行をスマホで確認 和歌山バス新システム

 路線バスの運行情報をスマートフォンなどでリアルタイムに確認できる「バスロケーションシステム」が今月1日から和歌山バス㈱(和歌山市和歌浦西)で導入され、利用が広がっている。

 同システムは、乗りたいバスの現在位置や到着予定時刻などを確認することができる。バス停に掲示のQRコードにスマホや携帯電話をかざすと、現在の走行地点や遅れの状況、到着予定時間などが表示されるため、利用者が、いつバス停に到着するか分からず不安になるなどの状況が改善されると期待されている。

 JR和歌山駅構内、和歌山マリーナシティ、和歌山県立医科大学付属病院内に設置の大型ディスプレーでも見ることができ、今後、日赤和歌山医療センター内にも設置予定。専用ウェブサイト(https://loc.bus-vision.jp/wakayama/view/searchStop.html)からアクセスすれば、自宅や外出先でも確認ができる。

 システムの導入を知ってもらい、利用を拡大しようと、24日には実演説明会が開かれた。和歌山バス社員と県職員らが県庁近くのバス停「県庁正門前」に集まり、社員がシステムの効果や使い方を説明。河合潤二常務は路線バスについて「交通渋滞や天候などに影響され、時刻表通りの運行が難しい」とし、システムの導入による効果として「乗りたいバスがいつ来るか把握できるので、イライラやストレスの軽減につながるのでは」と期待を寄せた。

 参加した県職員がバス停のQRコードにスマホをかざしたところ、目当てのバスは2分遅れと判明。それを見ていた別の県職員からは「予定時刻を過ぎてもバスが来ないと、『先に行ってしまったのか』と不安になることがあるので、このシステムがあれば安心」などと声が上がった。

 岩出市から電車とバスで通勤しているという、県総合交通政策課地域交通班の竹原克也班長は「残業があり、バスの時刻が気になる際は特にありがたいですね。これを機にマイカーからバスや電車に通勤方法を変える職員が出てくれたらと思います」と話していた。

バス停のQRコードにスマホをかざすと到着予定時間が表示される

バス停のQRコードにスマホをかざすと到着予定時間が表示される