故郷愛伝え発展を 海南JCが創立50周年
海南青年会議所(海南JC、日置公万理事長)は6月30日、創立50周年を祝う記念式典を和歌山県海南市下津町の市民交流センターで行った。OBや和歌山青年会議所の会員ら約100人が参加。これまでの歩みを振り返ったりOB会員の話に耳を傾けたりして、地域のますますの発展に尽力することを誓った。
同青年会議所は1969年11月、和歌山青年会議所の支援を受け約70人の会員で全国426番目に発足。初代理事長には冬野泰一氏が就任した。
毎年「社会と人間の開発」「ふる里を愛する運動の展開」などの基本方針を掲げ、数々の事業を開催。会員例会の他、市民も参加できるスポーツ大会や祭りなどを企画し、87年ごろまで会員数は約100人を数えた。
ことしの基本方針は「伝承~道の先へ想いを伝えろ~」。現役会員17人は紀美野町の野上八幡宮で2月例会を行い、日置理事長(36)が方針を毛筆で大書。各会員もそれぞれ「飛躍」や「前進」などの抱負を記し、式典会場の入り口に掲示した。
式典は紀美野町のりら創造芸術高等学校の生徒らによるダンスで元気よくスタート。「個人の自立性と社会の公共性が生き生きと協和する確かな時代を築くために率先して行動することを宣言する」と唱和し、日置理事長は「創立からこれまでの歴史を振り返り、活動の理念や大切さを後世へ確実に伝承することが故郷の明るい豊かな社会の実現につながる」と力を込めた。
歴代理事長の代表あいさつで11代を務めた岡本徹郎さん(76)は、これまでに和歌山から全国へ向け警察への緊急電話番号を110番に統一するなど、公益性の高い提案を行った実績があることを紹介。今後も「後期高齢者」を「ゴールド世代」に改めるなど、新たな発想を社会に働き掛けてほしいと話し「考える人、実行する人がいるのが素晴らしい国の証だ」と激励した。
参加者らは祝宴で同市の条例に従い日本酒で乾杯。飲食を交わしながら親交を深めていた。県選出の参議院議員で経済産業大臣の世耕弘成氏も祝いに駆け付け「地方には新たな創業のニーズが多くその担い手の中心はJCの皆さんだ。経産省としてしっかりと支援する」とあいさつ。藤白神社の獅子舞や和歌山紀州ぶんだらプロレスが花を添えた。