お城の石垣美しく 消防隊員が高所作業訓練

和歌山市消防局は1日、和歌山城の堀で、清掃を兼ねた高所作業訓練を行い、約60人の職員が石垣の斜面に降り、雑草を取り除いた。

2011年から年に2回を原則に実施し、今回で16回目、令和になって初めての恒例の取り組み。消防局と中消防署の消防隊員が参加し、城の北側、けやき大通り沿いの石垣で訓練を開始した。

ロープを厳重に結び、石垣に降下した隊員は、鎌で雑草を刈り、同じくロープで降ろしたかごに入れた。石垣の上ではロープを手にした隊員が、降下した隊員に声を掛けながら安全を確認した。

この日は、訓練開始前の午前9時には31度を記録する厳しい暑さとなり、隊員は休憩時間に経口補水液でこまめに水分などを補給し、体力や安全に配慮しながら訓練を続けた。

普段は救助業務に従事している中消防署副士長の野晃弘さん(31)は「和歌山市のシンボルである城を美しくし、素晴らしさを見てもらいたい」、消火業務を担当している同署消防士の妹尾康史さん(28)は「体力的には厳しい訓練だが、和歌山城がきれいになったと思ってもらえたらうれしい」と話していた。

ロープで石垣に降下し、清掃する消防隊員ら

ロープで石垣に降下し、清掃する消防隊員ら