名月と雅な舞楽しむ 和歌浦天満宮で管弦祭
中秋の名月の13日、和歌山県和歌山市和歌浦西の和歌浦天満宮(小板政男宮司)で秋の夜に伝統音楽を楽しむ管弦祭が行われた。
月の神様に団子と柿や栗など旬の食材を供え、雅楽、詩歌を演奏して秋の収穫を感謝する平安時代から続く行事。この日は朝から雨が降り、夜になっても雲が広がり月が見えなかったが、40人ほどが訪れた。
和歌山雅楽会は「鷄德(けいとく)」や軽快な調子の「陪臚(ばいろ)」を演奏。胡の国の人が酒を飲んで酔っている様子を表現した舞楽「胡飲酒(こんじゅ)」も舞われた。
後半はバリ舞踊家の松阪真生子さんがバリ舞踊を披露。花を持って歓迎の意を示す「スカール・ジャガ」と、王宮に仕える侍女がバティックと呼ばれるろうけつ染めを忙しく作る様子を表現した「バヤン・ニンテ」を舞った。
小板宮司は「重要文化財で年季の入った楽器が奏でる伝統音楽を聴き、日本の文化をいいものだと思ってもらえたら」と話していた。