癒やしの高野山写す 紀美野で権出さん個展

和歌山県紀美野町動木の中央公民館2階ふれあいサロンで、動木の権出毅一(ごんで・きいち)さん(78)の写真展が開かれている。25日まで。

権出さんは県美術家協会、海南市美術家協会会員。昨年の県展写真部門で最優秀賞に輝いている。

ライフワークとしてきた高野山で撮影したスナップを中心に26点を展示。開創1200年祭で写した「祈り」は、白煙の上がる大塔を背景に僧侶たちを逆光で捉えた神秘的な一枚。聖域での撮影を特別に許可された権出さんだからこそ撮れた写真もあり、奥之院で御詠歌を唱える一行を正面から俯瞰で捉えたもの、大門前にろうそくの幻想的な明かりが並び、仁王像が浮かび上がる「灯び」、雨上がりの霧深い夜の壇上伽藍を写した「浄界」など。

その他、マクロレンズで写した花の写真も数点あり、ハナミズキやイカリソウなど、風が吹いているかのように背景に動きをつけて表現している。

権出さんは「高野山は落ち着くし、癒やされる場所。写真を見るだけでなく、ぜひ足を運んでもらいたい」と笑顔で話している。

午前9時から午後9時半まで。火曜日休館。問い合わせは同公民館(℡073・489・2877)。

高野山を写した作品と権出さん

高野山を写した作品と権出さん