加恵の嫁入りにうっとり 青洲まつり時代行列
世界で初めて全身麻酔による乳がん摘出手術に成功した和歌山県紀の川市出身の外科医・華岡青洲の偉業を後世に伝える「青洲まつり」が27日、同市西野山の道の駅「青洲の里」などで行われ、大勢の見物客らでにぎわった。
青洲の妻である加恵の嫁入りを再現した時代行列は、江戸時代の時代考証を基にした創作劇。県内外から多くの応募があった中、ことしの青洲役は谷正義さん、加恵役は岸春希さんが務めた。
約40人の一行は名手保育園から青洲の里までの約1・5㌔を練り歩き、青洲の里へと向かった。沿道には写真愛好家や見物客が加恵役の白無垢姿を一目見ようと集まり、「きれい」など歓声が上がった。
大役を終えた青洲役の谷さんは「母が乳がんなので応募した。良い姿を見せられた。楽しい時間であっという間でした」、加恵を務めた岸さんは「地域の活性化に少しでも貢献できてうれしい。歩いているだけで皆さんが笑顔になるところを見られて良かったです」と笑顔だった。
他にも、劇団華岡青洲による演劇「華岡青洲の妻」や地元食材などを使った「青洲うまいもん横丁」、青洲の紙芝居が楽しめる「子ども体験村」、献血コーナなど多彩なブースが並び、にぎわった。
同市の門林佳津さんは「まつりも楽しいし、青洲時代行列もみんなきれいで良かった」と話した。