東京五輪での活躍誓う カヌー内定の宮田さん

2020年の東京オリンピックにカヌースプリント競技の男子カヤックフォアで、出場が内定した和歌山県教育センター学びの丘の体育指導員、宮田悠佑さん(28)が25日、県庁に宮﨑泉教育長を訪問。8月にハンガリーで行われたカヌースプリント世界選手権に日本代表チームのメンバーとして出場し、500㍍で全体12位になり、出場枠を獲得したことを報告した。

カヤックフォアは4人が艇に長座の体勢で乗り、両端にブレードの付いたパドルでこぐ。日本代表チームは10位から18位までのチームが出るB決勝に進出。B決勝で3位、全体で12位とアジア最上位となり、オリンピック出場権を獲得した。

宮田さんは福島県出身。中学生からカヌーを始め、2017年からカヤックシングル200㍍で3連覇。和歌山で練習の際には県立神島高校のカヌー部などを指導している。

世界選手権では、アジア大会優勝のカザフスタンを抑えてアジア最上位に。コンマ以下を競う激しい戦いの中、ゴールした後にカザフスタンチームを見て勝利を確信。1位を目指していたため悔しい思いがあったが、アジアのライバルに勝利できたこと、出場枠を獲得したことにチーム全員でハイタッチをして喜んだという。

報告には宮田さんと共に同センターの西嶋淳所長、県カヌー協会の入澤和彦理事長も同席。4人の呼吸を合わせる難しさや、競技中のテクニックなどについて説明した。

宮田さんは「上位の選手と比べるとやはり個人の力が足りていない。パワーと持久力を伸ばしていきたい。カヌースプリントにはまだメダルがないので少しでも近づけたら」と来年に向けて思いを語った。