紀州材の温もりを 和工生が椅子作り
和歌山県立和歌山工業高校のラグビー部とバレー部の生徒ら約40人が11月30日、紀の川市下鞆渕の㈱榎本林業で間伐体験と長椅子作りに挑戦した。
NPO法人和歌の浦自然・歴史・文化支援機構(和歌山市)が企画。県が助成する「紀の国森づくり基金活用事業」を利用して、次世代を担う生徒に森林の大切さを学んでもらおうと行われた。
間伐体験では生徒は同校の作業服を着て同社の周辺の山中に入り、高さ約20㍍のヒノキにのこぎりを入れて切り倒した。
続いて2人一組になり約20脚の長椅子作りに挑戦。生徒は工具を使って紀州材にねじを入れて組み立てを行い、やすりで磨いて丁寧に仕上げた。
1年でバレー部の金谷壱成君(16)は「のこぎりを使って木を切ったりすることはなかったので楽しかった。森林の大切さが学べた」と笑顔。同支援機構の渋谷高秀副理事長は「この体験を通じて木の特性である温もり感やものづくりの大切さ、紀州の森林の大事さを知ってほしい」と話した。
長椅子は玉津島神社や紀州東照宮、和歌浦天満宮などに設置される予定。