今年の政治を振り返って ―大きな政治を取り戻す

今年は統一地方選挙と参議院選挙がありましたが、野党への支持を回復することはできませんでした。公職選挙法違反の疑いで2閣僚が辞任し、「桜を見る会」の私物化とそれに関連した不適切な公文書管理など長期政権のおごりとゆがみが色々と出てきましたが、これは野党の力が弱いためでもあります。
立憲民主党と国民民主党を中心に野党勢力を結集して新しい政党をつくる動きがあります。巨大与党に対抗するために大きなかたまりをつくることが望ましいことは言うまでもありません。しかし、大きな政策や理念を一致させてどのような社会をつくるのか、連立政権構想を練ることがまず先です。
私は、病気や災害などの人生のリスクは社会全体でみるべきだと思います。個人の自己責任にすべてを押しつける立場はとりません。政治が人の心の問題にまで踏みこむようなことはせず、自由で多様性を重んじる寛容な社会をつくります。エネルギー問題や外交、安全保障は現実的に対応する一方で、LGBTや外国人労働者の問題などは、個人の基本的人権を尊重する観点から前向きに取りくみます。
AIやIoTなどの技術の高度化、気候変動の問題や米中貿易戦争など大きな時代の変革期に入り、高齢化する日本の舵取りはますます難しくなっていきます。アベノミクスによってつくられた格差と貧困を解決しなければ、子どもや孫を幸せにすることなどできません。私は、まじめで正直な政治,かたよらない政治を実現したいと思っています。
高度成長の夢をもう一度と効率一点張りで強欲な株主資本主義の経済よりも、助け合いを基本とした協同組合的な経済社会システムに変えるべきです。また、中央集権的な社会を改め、地方に権限を与えて活力を取り戻す仕組みが必要です。その意味で、ふるさと和歌山は温暖で素晴らしい自然の恵みにあふれています。やさしくてあたたかい、お互いに共助の精神で助け合い、一人ひとりが幸福に生きていける和歌山にしたいと思います。今年一年、お世話になりました。来年も引き続き、ご指導ご支援をよろしくお願い申し上げます。