夏は必ず甲子園に 選抜中止で智弁・中谷監督

新型コロナウイルスの感染拡大により、19日から兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開催予定だった第92回選抜高校野球大会の中止が11日に決まった。3年連続14回目の出場予定だった智弁和歌山では同日夜、中谷仁監督が報道陣の取材に応じ、「最悪の事態も想定していた。非常に残念だが仕方がない」と無念の表情を浮かべた。

同校は2日から休校しているが、選抜大会を控えた野球部は練習を続けてきた。大会開催の可否が発表されたこの日も、選手たちは午前9時半から午後4時ごろまで全体練習を行った後、自主練習を続けていた。

中止の決定は、中谷監督から室内練習場にいた選手たちに伝えられた。中谷監督は選手たちの様子について「連日の報道を見ていて、最悪の想定もしていたのかなと思った」と話すにとどめた。

昨秋は和歌山県新人戦で紀央館に敗れたが、二次予選では日高中津や和歌山南陵を下し近畿大会8強に進んだ現チーム。チームの特長を問われた中谷監督は「決して突出した選手はいないが、(選手同士の)絆があり、チームの和で勝負するチーム」とし、「(中止は)変えられない決定だと思う。この悔しさを胸に、この夏は必ず甲子園に出なきゃいけないという決意を確認した」と話した。

選抜大会中止を受け取材に応じる中谷監督