北面観音の特別拝観 5月6日まで粉河寺
和歌山県紀の川市の粉河寺で5月6日まで、西国三十三所草創1300年記念としての「粉河寺北面観音」の特別拝観が行われている。
同観音像は同寺本堂の後戸に安置される千手観音立像。やや面長で柔和な表情と抑揚の控えめな穏和な肉身表現など、平安時代後期(12世紀ごろ)の特徴を示している。
本体の損傷が目立って自立の難しい状態となっていたため、2016年から18年にかけて修理。もとは十一面観音(あるいは聖観音)であった像を上半身の背面に材を足して厚みを増し、全ての手を新たに作る大幅改造を行い、千手観音像に変更していることが判明した。修理により本来の姿を取り戻している。
5年にわたる記念事業もことしで最終年。拝観初日には開帳法要が行われた。
同寺の逸木盛俊管長は「お参りしていただいて観音様の姿を間近で見て心の満足を持ち帰っていただければ」と話している。
拝観料は中学生以上700円。午前9時~午後4時(本堂は午前8時~午後5時)。問い合わせは同寺(℡0736・73・4830)。