家や会社に花を飾ろう 外出自粛疲れに癒やし
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、卒業式や入学式、結婚式やイベントなどの延期や中止が相次ぎ、生花の需要が大幅に減っている。生花店からは悲鳴が上がる中、「少しでも消費拡大に協力したい」「こんな時だからこそ心にゆとりを」と、普段感謝を伝えられていない人に花をプレゼントする動きもある。
農林水産省は、低迷している花きの需要を喚起しようと、家庭や職場に花を飾って楽しんでもらう取り組みを進めている。
感染予防のため、自宅で過ごす子どもたちや保護者、在宅勤務をする人はストレスがたまりがち。
心を和らげ、季節感を出し、華やぎをもたらす花を生活に取り入れてほしいと呼び掛けている。
和歌山県和歌山市三沢町のジャスミン生花店にも先日、50代の女性会社員が訪れ、友人に贈る花を買い求めていた。
女性は「お花屋さんが大変だとニュースで知りました。何かできたらと思い、普段感謝を伝えていない友人に社会貢献も兼ねてこの機会にプレゼントしようと思います」と笑顔で話していた。
同店の川崎ゆか代表によると、花見の自粛など外出を控える中、室内に花を飾り、日々の生活に彩りを添えようという人も多いという。毎年結婚記念日には決まって夫婦で外食をしているが、ことしは家で花を食卓に飾って食事を楽しもうという人、普段は室内に花を飾らないが、外出自粛やコロナ疲れの家族のために花を買っていくなどの来店者が増えたそう。
川崎代表は「あまり負担にならず、感謝の気持ちを伝えたいという方には、手軽なマグカップブーケがお薦め。色鮮やかなお花をご自宅に飾っていただくことで、前向きで元気になると思います」と話していた。