廃材で環境に優しく カフェ風車リニューアル

6月30日で開店から20年となる和歌山県紀の川市平野のファーマーズマーケット「紀ノ川ふうの丘」。併設するオープンカフェ「風車」がこのほど、廃材を外壁に使用してリニューアルオープンした。

カフェはこれまで障害者の雇用の場として営業し、2014年から「ソーシャルファームもぎたて」(同市平野、中原力哉代表)が運営している。

中原代表(36)と紀ノ川農業協同組合の宇田篤弘組合長理事(61)、物を加工して家具、雑貨を作り新たな価値を加える「アップサイクル職人」で「SIL」(有田川町)の宮尾隆弘代表(41)がタッグを組み、環境保全を高める取り組みを推進しようと改装した。

同農協内で廃材となった木製パレット約500枚を活用し、2月25日に製作を開始。宮尾代表はパレットを解体して、くぎを抜き、削ったり、切断したりするなどして一つひとつ幅、色が異なるものを積み重ねて外壁を作り上げた。

店を訪れた人からは「おしゃれ」「廃材には見えない」などと好評を得ているという。中原代表は「ふうの丘に来て、ゆったりとしてもらいながら食と環境保全をしっかりとアピールしていきたい」と力を込める。

宮尾代表は「廃材となったパレットもまだまだ活用できることを見せたい。アップサイクルして廃材の価値をもっと高められれば環境にも優しく、多くの人にも喜んでもらえるはず」、宇田組合長理事は「こんなことができるんだと発信したい。環境を大切にするために、これからもできることにチャレンジできれば」と話した。

午前9時から午後5時まで。火曜定休。問い合わせは同カフェ(℡0736・75・2255)。

リニューアルしたカフェの前で(左から中原代表、宮尾代表、宇田組合長理事)

リニューアルしたカフェの前で(左から中原代表、宮尾代表、宇田組合長理事)