介護施設の職員感染 新たに2人コロナ陽性

和歌山県は22日、橋本保健所管内在住の50代男性と、奈良県在住で同保健所管内に実家のある40代会社員男性の2人が新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと発表した。県内の感染者は累計49人となった。

50代男性は17日に発熱やせきなどが出たため近くの医療機関を受診。19日には呼吸が困難となり20日に別の医療機関を受診したところ肺炎像が確認され、ウイルス検査の結果22日に陽性が判明した。現在入院中で病状は安定している。

男性は同保健所管内の介護施設に勤務しており、デイサービス利用者の送迎業務などを担当。介護施設はデイサービスを22日から停止している。同居家族は3人。仁坂吉伸知事は同日夕方に県庁で記者会見し、男性について「感染源は分からない。福祉サービスを受けている方はお年寄りが多い。ご職業上心配だ」と述べた。

40代男性は大阪市内で勤務。13日に実家に帰省した後、15日から発熱が続き、3度にわたり医療機関を受診。21日にCT撮影で肺炎像が確認され、検体を採取しウイルス検査を行ったところ22日に陽性が判明。現在は入院中で、病状は安定している。家族は奈良県に2人、実家に2人。仁坂知事は「まさか奈良県から来られた人が発症するとは思っていなかった」と述べ、県外や海外から帰省や転勤などで来県した人に対して、県の「帰国者・帰省者・転勤者連絡ダイヤル(℡073・441・2170)」に連絡するよう呼び掛けた。県外からの利用客受け入れを自粛するよう県内事業者に要請している点について「県外、特に大阪との交流はものすごく警戒しないといけない。今大事なのは県外との交流を絶つことだ」と強調し、自粛の取り組み状況については「業界による」と述べた。

「帰国者・帰省者・転勤者連絡ダイヤル」への連絡を呼び掛ける仁坂知事